タイトルの通り、ブラックバスを釣るためのバスロッドは、長さ(レングス)や硬さ(パワー)や調子(テーパー)が異なるものが様々なメーカーから発売されています。
さらに、毎年のように各社から新製品が登場し、メディアでは魅力的な宣伝を多数行います。
「こんなに種類が多くて、一体どれを買ったらいいんだろう・・・」という方が、きっといらっしゃると思います。
そんな方のために、この記事では、これまでおよそ50本近くのバスロッドを使用してきた経験をもとに、あなたのロッド選びの参考になるような内容を書いていきたいと思います。
ロッドの本数は多ければいいというものではない
まずはじめに、冒頭で「およそ50本近くのバスロッドを使用してきた」と書きましたが、私自身はその時点で、ロッド選びに失敗し続けてきている人間なんです。。。
売ったり買ったりを繰り返し、やっと今の16本に落ち着きました。
先に結論2点をお伝えしましたが、詰まるところ、自問自答を繰り返し、自分だけの答えにたどり着くことがロッド選びでは重要だと思っています。
極論を言えば、6ft6in~7ftの長さでM~MHクラスの硬さのベイトロッドと、6ft2in〜6ft6inの長さでL~MLクラスの硬さのスピニングロッド、この2本があればバス釣りは成立します。
ただ、そう簡単にいかない悩ましいものです。
言い換えると、もっといろんな釣りをしたくなるのがバス釣りです。
「いろんな釣り」とは、様々なルアーを使うという意味から、適材適所のリグや釣り方といったトータルの意味で書いています。
ただ、その悩ましさが、バス釣りの大きな魅力のひとつだとも思います。
ここからは、もう少し掘り下げて、様々な視点からロッド選びについてお伝えしていきたいと思います。
フィールドに合ったロッド選び
バス釣りでは多くの方が、近所の陸っぱりに始まり、徐々に遠方へ範囲を広げ、さらに釣りが好きになった方は、ボート釣りに手を伸ばし、様々なフィールドへ遠征をするか、自身が認めたフィールドにひたすら通い込む、という流れが一般的だと思います。
そこで大切になるのは、今の自分がよく行くフィールドでは、魚のコンディションがどうか、どのような釣り方でよく釣られているか、などをしっかり見極める必要があると思います。
もう一つ大切なのは、そもそも自分はどんな釣りが好きなのか、を考慮することです。
以上の点を、私のフィールド別タックルとともに紹介していきます。
八郎潟の場合
八郎潟のブラックバスは、絶対量はあまり多くありません。
湖の広さに対して、とても魚影が薄い印象です。
しかし、個々のコンディションは写真の通り、抜群にいいのが特徴です。
釣れれば40UP、というイメージです。
基本的には春から夏までは撃ちものメイン、夏からシーズンオフまでは巻物メインというのが、おおよそのシーズンの流れです。
私の場合、ボートで釣りをするため、季節に関係なく常時、どんな釣りにも対応できるように写真のロッド8本を持っていきます。
お気づきの方もいるかもしれませんが、全てベイトロッドです。
ここに、スピニングを追加する場合もHクラスのパワーフィネスロッドを持っていくくらいです。
少なくとも、バスのコンディションがいい八郎潟にULクラスのスピニングロッドを持っていくという選択肢は、私の中にはありません。
八郎潟目線で考えた時の私のおすすめロッドは以下の3本です。
霞ヶ浦を始めとした、比較的、水がマッディなフィールドにはおすすめです。
スティーズ ハリアー
私は、旧モデルを使っています。
八郎潟ではテキサスリグの使用頻度が非常に高いです。
このロッドは感度が良いのが特徴です。
表記上は7g~42gのルアー重量となっていますが、個人的には6gのテキサスがもっとも気持ちよく使えます。
スティーズ ブラックジャック
テキサスリグに並び使用頻度の高いヘビダン用として、専用ロッドを使っています。
ハリアー同様、高感度でありながら、取り回しのいい6ft8inのレングスで、水中のレイダウンを絶妙にかわす操作性を持っています。
スティーズライトニング Ⅱ
リップラップの多い八郎潟では、小型のシャッドも使用頻度が高いです。
根掛かりをなるべく避けるために、低弾性素材のロッドを投入しています。
ベイトフィネスリールと組み合わせることで抜群のパフォーマンスを発揮してくれます。
桧原湖の場合
桧原湖は、八郎潟とは対称的と言ってもいいフィールドだと思います。
メインの対象魚はスモールマウスバス、魚影も非常に濃く、サイズも大きいものから小さいものまで様々です。
シーズナルパターンが明確に存在し、ワカサギ(ベイト)が釣果のカギを握ります。
繊細で気まぐれなバスの状況を予想するのは至難の業です。
私は、桧原湖での釣行回数が少なく、まだまだ勉強中ではありますが、おすすめのロッドは以下の2本です。
比較的、水がクリアな場所で使い勝手のいいロッドだと思います。
スティーズ ファイヤーホーク
SMT(スーパーメタルトップ)というチタン合金素材のティップは、スモールマウス独特の手元に伝わらないようなバイトも捉えてくれます。
ノーシンカーや軽めのダウンショットリグを使用する際に、大活躍してくれます。
ブラックレーベル 681L/MLXS-ST
ライトキャロ用として使用しているロッドです。
少し硬めで全体的にシャキッとしたロッドでありながら、ソリッドティップで食い込みが良いので、とても気に入っています。
ULクラスのロッドも試したことがありますが、こちらの方が私には合っていました。
陸っぱりの場合
山形は比較的規模の小さいダムや野池がメインフィールドとなります。
(最上川という広大なフィールドもありますが)
さらに、全体的にアベレージが小さく、細身の魚が多い傾向です。
その中でも、私は、サイズが狙えるカバーが多いフィールドが好きなので、必ず持っていく1本はこちらです。
ブラックレーベル 701HRS
こちらは、パワーフィネス専用ロッドです。
誰も投げないようなポイントも狙うことが出来るので、タイミングとルアーが合えば、写真のような嬉しい1本に出会えることもあります。
ここまで、フィールド別におすすめのロッドを紹介させて頂きましたが、私にとって使い勝手のいいロッドが、他の方にも適しているとは限りません。
結局は、自分が行くフィールドで、自分はどんなルアーを使いたいかがロッド選びのキモだと思います。
私は、自分が重いルアーがあまり好きではないという事に気が付きました。
ジョイクロを投げたいから専用ロッドを買い、重めのテキサスを投げたいからガチガチのフリッピングロッドを買ったり・・・
しかし、結局あまり使わずじまいになってしまうので、好きなルアーに焦点を合わせたロッド選びに注力するようになりました。
釣り具メーカー別のロッド選び
私は、全てのメーカーのロッドを触った(使った)ことはありませんが、メーカー各社、テストにテストを重ねた素晴らしいロッドをリリースされていると思います。
ホームページの製品情報を見れば、そのロッドがどのようなルアーに適していて、重量の使用範囲や、ラインの太さの目安なども表記されていますので、範囲内のルアーであれば使用可能であるという事が分かります。
しかし、表記上はそのようになっていても、実際に店頭で触ってみて、購入して、使うまで、さらには使ってからも、色々と悩んでしまうのが、釣り人のサガです。
さて、ここまでの内容で、私がダイワ製品をメインで使用していることがお分かりになるかと思います。
本来、純粋に釣り目線で考えた場合、メーカーでロッドを選ぶのではなく、自分の釣りに最も適したロッドをメーカー問わずチョイスできるセンスがあることが、望ましいと思いますが、私の場合、そんな器用な選び方は出来ないので、ダイワ製品をメインに使用するようになりました。
そんな私の目線から、メーカー別で考えるロッド選びに失敗しないポイントを、4つご紹介します。
デザインで決める
多くの方は週末や、仕事帰りの楽しみのひとつとして釣りをされると思います。
そんな限られた時間だからこそ、使っていて楽しい、飽きないデザインは重要だと考えます。
私の場合は、ダイワ(特にSTEEZ)のデザインが好きですし、何より、コルクよりもEVAのグリップが好きです。
いくらロッド自体の性能が良くても、デザインが好みでないものは集中して釣りが出来ない原因にもなると思います。
釣りは遊びですが、同時に集中力が大切なスポーツだとも思っています。
安心感で決める
もし、初めてのロッド選びの場合であれば、いきなり「安心感」というものは分からないかもしれません。
しかし、釣具屋に行き、実際にロッドに触れて「丈夫そうか」、「折れにくそうか」、「ガイドはしっかり固定されているか」、「ブランクスは歪んでいないか」、「リールシート部分は壊れにくそうか」など、目や感覚から得られる情報は大切にすべきだと思います。
私の場合は、初めは2ピースのロッドを使っていました。
しかし、接続部分の割れや、すっぽ抜けなどのトラブルが嫌になり、1ピースロッドを好むようになりました。
1ピースロッドに切り替えてからも、様々なメーカーのロッドを使用しましたが、「魚のバレにくさ」や「トラブルレス」という理由から最終的にダイワに落ち着きました。
ダイワのロッドを推奨する意味ではなく「私にはダイワが合っていた」という事ですので、ご自身の感覚で安心できるメーカーに、ぜひ出会ってください。
スペックを気にし過ぎないで決める
長さ(レングス)、硬さ(パワー)、調子(テーパー)は確かに重要な要素です。
レングスやテーパーは、自分の身長や好み、使うルアーによって、自ずと決まってくると思いますが、最も悩むのはパワーの部分ではないでしょうか?
そして目が行くのは「L,M、H」などの表記と「2.7g~14g」などの重量の使用範囲の表記です。
「この範囲なら、あのルアーが使えて、もしかしたらあのルアーまで投げられるかも」と妄想が膨らむ部分ではありますが、バーサタイルを意識し過ぎると、想像とのズレにガッカリすることもあるので、私の場合は以下の考えのもと、ロッドを選ぶようにしています。
「最も使いたいルアーを100%快適に使用できる」という判断が難しい部分ですが、私の場合は、硬めのロッドで軽めのルアーを使うのが好きなので「MHなら3.5g~5g」「Hなら7g前後」といった自分基準で選んでいます。
お気に入りのメーカーが出来て分かること
ここで書く内容は、複数本目以降のロッド選びについて、です。
自分のお気に入りのメーカーのロッドを使っていると、次第にロッドの特性が分かるようになってきます。
現在、所持しているロッドと比較して、別のロッドがおおよそどのようなものかが、感覚的に分かるようになります。
それによって、現状の自分の釣りに足りないものを補えるものであるかどうかを見抜く精度が上がるので、購入してから「このロッドは失敗だった」という事が少なくなります。
私は、自分の感覚を信じて、ネットでポチって購入することが増えました。
本当は店頭で見て確かめるのが一番なんでしょうけど。。。
ハイエンドモデルだけがベストな選択ではない
ハイエンドモデルのロッドは、各社が現在持っている技術を全て注ぎ込んで完成したものなので、ロッドとしての完成度や、品質、精度が高いのは間違いありません。
しかし、それが自分に適したロッド選びとしてベストとは言い切れません。
「高価なロッド=失敗しない」というわけではないと思います。
エントリーモデル、スタンダードモデルに位置付けられているロッドにも、これまでのハイエンドモデルのテクノロジーが詰め込まれているので、決してバカには出来ません。
その中でも、陸っぱりのように遠投が必要なシチュエーションにこちらのロッドはおすすめです。
20,000円前後で購入可能ですし、キャスト性能や操作性も申し分ありません。
結局のところ「自分が納得できるロッドに出会えれば最高」ということになってしまいます。
まとめ
ここまで様々なことを書いてきましたが、実はロッド選びに失敗しないための確実な方法などというものは無いのかもしれません。
ただ、あまり、メディアの情報や他の人の意見に流されず、自分の感覚を信じ、釣りのスタイルを意識して、自分だけの名竿に出会うことがバスフィッシングの魅力のひとつだと思います。
かくいう私は、今後も新たなロッドが欲しくなり、その度に失敗や成功を繰り返していくと思います。
ちぐはぐな内容になっていまいましたが、最後まで記事にお付き合いいただきありがとうございました。
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