昨今、バス釣りを取り巻くベイトリールのギア比の流れは「ハイギア思考」が高まっているように感じますが、本当のところ、どの程度のギア比がベストなのかを考察しました。
大前提として、「右巻き」or「左巻き」にも関係する話ですので、宜しければ以下の記事をご覧いただいた上で読み進めて頂けましたら幸いです。
ギア比とは
この記事を読んでくださる方には説明は不要かもしれませんが、サクサクっと書いていきます。
例えば「6.3:1」なら、ハンドル1回転でスプールは6.3回転して糸を巻き取る、という事です。
ギア比によって、一般的には以下のように呼び方が変わったりします。
- ローギア:~6.0くらいまで
- ノーマルギア:6.0~7.0くらいまで
- ハイギア:7.0以上
2019年末には「10:1」という驚異の巻き取り量を誇るリールも登場しました。
ギア比の話だけ聞くと「ハイギアの方が1回転で巻き取る量が多いから楽そう」と感じてしまいますが、実際のところはどうなのか、それぞれメリットとデメリットも含めて、ご紹介していきます。
「ハイギア」と「ローギア」の特徴
一般的に「ハイギア」と「ローギア」は以下のように言われています。
ハイギアリール
メリット
- 釣りの手返しが速くなる(撃つ釣り向き?)
- 糸ふけ回収が速い(アワセが決まる?)
- 巻き速度が安定する
デメリット
- 巻き取りが重い(ギアの大きさの差によるもの)
- ローギアより巻き取り時の音が大きい
- ハイギア過ぎるものはギア摩耗が早い傾向がある
ローギアリール
メリット
- ゆっくり巻くことが出来る(巻く釣り向き?)
- 巻き取りパワーがある
- ハイギアより頑丈(ギア部分)
デメリット
- 手返しが遅い
- 魚がバレやすい(と言われている・・)
- ハイギアより巻き感度が悪い
こうして比較してみると、双方のデメリットをそれぞれが補っているという印象です。
ギア比選択の結論
あくまで、私なりの結論になります。
おかっぱりの場合
おかっぱりは、ロッドの本数も制限され、その限られた状況で釣りをしていくしかありません。
また、巻き物で広く探る時間と比較すると、ピンポイントにキャストして即回収という時間が圧倒的に多いのがおかっぱりの特徴だと思います。
そのような理由から、釣りのテンポ(回収の速さ)を重視して、7.0~8.1あたりのギア比のものを選択しておけば間違いないと思います。
私の場合は「07メタニウムMg7(7.0:1)」を使用することが多いですが、これから購入される方には、コスパ&性能ともに以下のリールがおすすめです。
ボート釣りの場合
私は、秋田県の八郎潟で釣りをしているのですが、通い始めた頃は「八郎潟=広い=巻き物」という安易な考えのもと「5.9:1」のローギアリールを使用していました。
先述した通り、ローギアもメリットはあるのですが、自分には「ローギアは合わない」という事を痛感しました。
巻き物用リール
私の釣りの場合、30mほどキャストしたとしても、実際に釣りをするのは着水から5m、長くても10m程度で、あとは回収する流れが多いです。
その回収作業において、ローギアはメリットを考慮しても、デメリットが勝る苦行でしかありませんでした。
最終的にたどり着いた結論は、8.0以上のハイギアを使うという選択でした。
なぜ、7.0を飛び越えて8.0以上になってしまったのかですが、回収速度以外の理由は以下のふたつです。
これらは、どちらも密接に関係しているのですが、巻き感度の高さ故にスローに巻くことが出来ると言えます。
言い換えると、ローギアでスローに巻くと何をしているか水中の状況が分かりにくいのです。
結果的に「クランクベイト」や「スピナーベイト」で、より繊細な釣りが可能になったので、釣果も飛躍的に向上しました。
ギア比10.0とまでは言いませんが、ハイギアでの巻き物をぜひ一度お試しください!
撃ちもの用リール
撃ちものこそ「手返し」や「回収スピード」が重要とよく言われ、ハイギア優勢の思考が強いです。
確かにその通りだとは思うのですが、私の結論は少しだけ違います。
まず、7.0を使う場合の理由ですが、トータルバランスが優れているからということで、それ以上の深い理由はありません。
次にベイトフィネスについてですが、軽いルアーを手返しよく扱うという点で、ロー~ノーマルギアを使うメリットは自分には見いだせないので、ハイギア一択です。
最後に6~10gでノーマルギアを使う理由ですが、自分の中ではそのルアーウェイトが、最も繊細な釣りになるので、キャストからランディングに至るまでの全ての工程を考慮するとベストバランスです。
漠然とした分かりづらい説明になってしまいましたが、具体的には以下のように思っています。
- 糸ふけを取る量が思い通り(速すぎず遅すぎない)
- 巻き感がちょうどいい(重からず軽からず)
- ファイト時の巻き取りが思い通り(巻きすぎず巻かなすぎない)
感覚的な部分が大きいですが、自分の手と同様に使える感じがします。
ハイギアでの回収性能を犠牲にしてでも「魚をキャッチするまでの全て」を任せられるだけの安心感がノーマルギアにはあると思っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ベイトリールのギア比について一般的に言われている見解と、私の使用方法が若干異なることをお伝えしました。
しかし、その選択がベストかというと私だけにしかあてはまらない可能性ももちろんあります。
また、ご自身が釣りをされるフィールドの状況によってもギア比の選択は変わると思います。
その中でも「ハイギヤでの巻き物」は本当におすすめですので、興味を持って頂けた方はお試しいただければ幸いです。
ぜひ、楽しいフィッシングライフを!
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