私は、初めてバスボートに乗ってから約10年が経ちました。
船舶免許を取得し、アルミボートを購入し釣りを楽しんでいましたが、ある日会社の仲間たちと3人で、バスボートをレンタルして釣りをしようという話になりました。
アルミボートの経験から、何とかなるだろうと考えていました。
レンタルボート店の方からレクチャーを受けたものの、いざ乗ってみると勝手が違い困惑した記憶があります。
この記事では、その頃の自分が知りたかったことを書いていこうと思います。
レンタルバスボートの釣行を検討中の方の参考になる内容だと思いますので、宜しければ最後までお付き合い頂けましたら幸いです。
バスボートは長い
写真のボートは18フィートクラスですが、それでも車よりも長さがあります。
後ろには大きいエンジンが装着されています。
長さがもたらすトラブルはたくさんあります。
- 桟橋から離れる際にエンジンがぶつかりそうになる
- 狭い河川などでUターン出来なくなる
- 根掛かり回収後に岸際にエンジンをぶつけそうになる
長さ故に快適に釣りが出来る一方、常に後方に気を配る必要があります。
慣れてくれば、船の振り幅が分かるようになりますが、レンタルボートの場合は、岸際に近づきすぎない、係留後はゆっくり桟橋を離れるなど、とにかく注意するに越したことはないと思います。
私の場合は「根掛かり回収」と「プッシュポール」の役割を兼ねて、テイルウォークのルアーキャッチバーというものを常備しています。
スロットルレバーの操作
運転席の右側に付いているスロットルレバー、これを前に倒せば前進、後ろに倒せば後進します。
それは分かってるのですが、個人的には、このスロットルレバーの細かい操作について、初めてのバスボートの時に知っておきたかった知識です。
レバー上部に付いているのはトリムスイッチと呼ばれるもので、後方のエンジンを上げ下げするものです。
(こちらについては後ほど詳しくご紹介します)
まず、上記画像のように真っすぐ上を向いている状態が、車で言うところのニュートラルです。
エンジンをかける時、停止してエレキで釣りをする時などは、必ずこの位置に戻す必要があります。
問題はここからです。
デッドスローで前進
いざ、前進する時にどの程度、前に倒せばいいのかが悩みどころです。
レバー右側の赤い部分を握りながら、画像の角度(10時の方向くらいでしょうか)にレバーを倒します。
この状態は、ボートがデッドスローで走行する位置です。
この時、レバーをゆっくり動かしてしまうとギアが破損してしまい、高額の修理費用が掛かってしまうため、一気にレバーを倒します。
ただし、一気に前に倒しすぎるといきなり加速するので加減が分からないという場合は、一度エンジンを停止した状態でレバーを倒して確認してみることをおすすめします。
10時の位置では、レバーがカチッと止まる感覚になります。
レバーを倒して加速
写真の状態が、レバーを最も前に倒した状態=スロットル全開の状態です。
デッドスローの位置から全開の位置への操作は、ギアが破損することはないので、一気に操作する必要はありません。
むしろ、車で言うところのアクセルの部分になるので、細かく速度を調整しながら走行する必要があります。
発進と停止
発進と停止について、最も大切なのは、エンジントリムの位置です。
先ほど、スロットルレバーに付いているトリムスイッチで上下すると書きましたが、これは本当に重要なので、知らなかったという方は、この機会にぜひ覚えて頂ければと思います。
写真はボートを駐艇している時のトリム状態を撮影したものですが、この状態はかなり上がった状態です。
通常走行において、ここまでトリムを上げることは、ほぼありません。
(岸際をエレキで流す際にプロペラをぶつけないために上げることはあります)
走行時にトリムを上げると加速も増すので、良いことはありますが、慣れるまでは常に下の位置にしておく方が無難だと思います。
説明がくどくなりましたが、発進時にスロットルを上げると、ボートはウィリーしたような状態になります。
この状態をプレーニングと言いますが、前方が見えなくなり、とても危険な状態です。
バスボートの操船においては、さっさとプレーニングから抜けて、(船が真っすぐになる)滑走状態にすることが大切だと思います。
プレーニングが長引く理由は大きくふたつです。
- トリムが上がっている
- スロットルが上がり切っていない
トリムが上がっている場合、延々プレーニング状態が続き、最悪、岸や他のボートに激突する危険性があります。
また、スロットルを上げないことでボートが加速しきれず、プレーニング状態が続くことがあります。
私がそうだったように、初めはスロットルを上げるのが怖いです。
しかし、自分や同船者、他の釣り人を危険に晒さないためにも、プレーニング時には、一気にレバーを前に倒して滑走状態になったところで、レバーをゆっくり戻し、速度を調整していく方法を強くおすすめします。
危険繋がりで言うと、ボート釣行の際には最低でも腰巻のライフジャケットは必須だと思います。
肩掛けタイプの方がより安全性が高いと思います。
キルスイッチは絶対
キルスイッチとは「エンジン緊急停止スイッチ」のことです。
レンタルボートにも必ず付いていますが、意外と見落としがちというか、装着忘れがある機能のひとつです。
ここで言う「装着忘れ」とは写真のように、ただ赤い線がぶら下がっているだけでは、なんの効力もありません。
先端部分をライフジャケットなどに連結して走行することで、初めて意味を成します。
万が一、操船者が落水するような大事故が発生した場合、ピンが外れて緊急停止します。
自身と連結せず、ピンが外れない場合、船のみが走行を続け、自分や同船者、もしくは他社を巻き込んだ大事故が発生する可能性があります。
(琵琶湖で無人で自走するボートの映像を見た時はゾッとしました)
私の場合、ライフジャケットと連結しているとポイントに着いた際に外し忘れたり、何かと煩わしいので、リストランヤードというアイテムを使用しています。
手首に巻くタイプのアイテムですが、そこまで高価なものではないので、バスボートをレンタルされる方は持っておくのもアリだと思います。
まとめ
今回ご紹介した内容は、レンタルバスボートにおける最低限の注意事項です。
私の場合、幸いにも大事故を起こしたことはありませんが、初めの頃はヒヤッとする局面もたくさんありました。
その時「こんな記事があったら良かったのに」と思えるような内容をまとめてみましたので、今後も安全に釣りをしていくために、ご参考頂けましたら幸いです。
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